カメラを止めるな！映画のあらすじと感想や知りたくないネタバレと最後の結末

【公開日】
2018年6月23日

【監督】
上田慎一郎

【主題歌】
謙遜ラヴァーズfeat.山本真由美『KeepRolling』

【出演者】
濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学

【視聴可能な動画配信サービス】
U-NEXT、dTV、FODプレミアム、TSUTAYA DISCAS

序盤の舞台はとある山奥の廃墟。

ゾンビ映画を撮影している撮影隊が実際にゾンビに襲われる物語。

……しかし、実際の物語はそのあとに存在しているのである。

「カット！」の掛け声で終了する序盤の物語は、実は３７分ワンカットのショートムービーだったのであり、この映画はその撮影をした人たちの話。

主人公は、あまり売れていない監督。

「安い、早い、質はそこそこ」という情けないキャッチフレーズで売っている。

妻は元女優だが、すでに引退して久しい、今やテレビで護身術の映像を見たりしているおばさん。

娘は監督志望だが、ADの仕事でこだわりを出しすぎて、たびたび現場をクビになっている。

そんな主人公のもとに、あるテレビチャンネルのオープン記念の映像を撮ってほしいという依頼がくる。

それが、ワンカット（途中で編集なし、カメラを止めない）でしかも生放送のゾンビ映画の撮影だった。

わがままなアイドル女優や、意識が高い監督にも意見を言う若手俳優、乳児連れの女優や、硬水を飲むだけでおなかを壊すという俳優、酒大好きで打ち合わせ中にも飲む俳優など、序盤から問題が山積みのメンバー。

それでも何とか台本読みやリハーサルを重ねて、とうとう本番がやってきたが、なんと監督役の俳優とヘアメイク役の女優が事故で来れない！

そこは主人公と奥さんが急きょ代役に！

俳優の一人が酒を飲んで酔っ払ってしまった！

それなら酔っている状態を何とかゾンビっぽく見せて撮影続行！

……などなど当日の撮影のバタバタな裏舞台を見せながら、序盤のゾンビ映画の撮影を演じている。

あのシーンの裏にはこんなことが？！というのが本当に面白い映画。

予備知識なしで見ました。

漠然とゾンビもののホラー映画なのかな…と思って観たので、序盤の最初の３７分の映像は、まさにB級低予算映画という感じで、『まあ面白くないわけではないけど、それほどでも…』と思っているうちにエンドロールが流れ…

『まさかこれで終わり？？！』とびっくりしていました。

映画館もざわついていたので、そのように思った観客も多かったと思います。

しかし、そのあとに映像が切り替わり、実は序盤の映像に出てきていた人たちの裏話が映画のメインだったのだということが分かり一安心。

ここから、コメディテイストが始まります。

物語は、上記の映画撮影の数か月前から。

本当にドタバタ劇という感じで主人公たちは本当に困っているのだけれど、見ているほうは将来のことが分かっているので、安心して見られます。

くすりと笑うところや、爆笑するところをたくさん楽しめました。

主人公の監督が、ワンカット生放送のゾンビ映画の撮影を依頼され、うっかり引き受けてしまいこまっているところ。

出演陣のメンバーが個性的すぎて、監督が頭をかかえるところ。

なんとかリハーサルも重ねて本番を迎えたのに、発生する問題の数々！

カメラを止めることはできないので、なんとか裏でもうがんばるがんばる…その様子がもう本当に爆笑ものです。

なので映画本編の流れは、最初にゾンビ映画本編（これも実はワンカットとのこと）、その数か月前からの裏話、そして裏舞台を見せながらのゾンビ映画本編撮影の映像、という構成になっているのですね。

後半の撮影裏舞台を見ながら、『あ、あそこでああなっていたのは、裏でこんなことがあったからなんだ！！』となるシーンが多くて、しかもその裏でのスタッフたちの努力が爆笑ものなので楽しいのです。

１回観終わると、最初のゾンビ映画本編をまた見直したくなるので、何度でも見たくなる本当に面白い映画です。