悪の教典『映画』のあらすじやネタバレ、そして実際に悪の教典『映画』を見た感想をご紹介していきます。
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悪の教典『映画』の概要と作品情報
(C)2012「悪の教典」製作委員会
【公開日】
2012年11月
【監督】
三池崇史
【主題歌】
THESECONDfromEXILE「THINK‘BOUTIT!」
【出演者】
伊藤英明、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、浅香航大、水野絵梨奈、KENTA、山田孝之、平岳大、吹越満
【視聴可能な動画配信サービス】
U-NEXT、Hulu、Amazonプライム・ビデオ、dTV、FOD、TSUTAYA DISCAS
悪の教典『映画』のあらすじ
映画「悪の教典」は2010年に刊行された貴志祐介の同名小説を原作として2012年に公開された作品で、とある学校を舞台にサイコキラーの教師とその教師に翻弄される生徒たちを描いた作品となっています。
教師役には伊藤英明がキャスティングされ、映画「海猿」シリーズなどでヒーローのような役を演じることが多かった彼が、一転して優秀に見えて実はサイコパスという人物を演じたことが話題となりました。
映画内では学校教育における社会問題なども多く扱われるほかバイオレンスな描写も多く、R15指定の作品となっています。
学園ものということで出演者の数も多く、生徒役として次世代を担う若手俳優も多く出演しており、豪華キャストが集まった作品といえます。
悪の教典『映画』のネタバレと結末
仕事や自らの生活に邪魔となる存在を、証拠を残さないように殺害していた蓮見でしたが、計画通りに事は進まず、少数の生徒たちに悟られてしまいます。
口封じのために生徒を殺していく蓮見ですが、すべてを隠匿することは難しいと考え、彼は文化祭前日の夜に校内にいる生徒全員を皆殺しにして、それを別の教師の犯行とすることで解決を図ります。
放送室から「猟銃を持った不審者が校内に侵入したため動かないように」とのアナウンスで生徒を校内に足止めした蓮見は、自身の生徒たちを猟銃で次々と殺害していきます。
まるで挨拶をするように躊躇なく銃を放つ蓮見に、パニックになる者や戦慄する者が続出し、学校内は騒然としていきます。
蓮見は学校内を隈なく捜索し、出会った生徒をかたっぱしから殺害し、名簿にチェックを入れていました。
蓮見の行動を不審に思った生徒の中には立ち向かう者もいましたが、皆あえなく殺されてしまいます
。窮地に陥っていく中で、片桐怜花と夏越雄一郎は死体に自分たちの服を着せることで蓮見に自分たちが殺されたと思わせ、生き残ることに成功します。
通報によって駆けつけた警察の目を欺くために証拠を隠滅し自ら被害者を装う蓮見ですが、生存者である怜花たちの証言と殺害現場付近に残されていたAEDの録音機能のより、警察に連行されます。
もはやこれまでと思われた蓮見ですが連行される際に心神耗弱を装い、その姿を見た怜花は蓮見がすでに次のゲームを始めていることを悟ります。
悪の教典『映画』を実際に見た感想と評価
(C)2012「悪の教典」製作委員会
人間として完璧に見える蓮見の本当の姿が露見していくシーン映画の序盤では主人公・蓮見はとても良い先生として描かれています。
仕事熱心で生徒との関係も良く、職場の同僚からも一目置かれるような、傍から見れば誰もがうらやむ経歴とバイタリティにあふれた教師に見えますが、一方でどこか違和感のあるシーンも少なくありません。
彼の住む家はおんぼろの平屋で、運転する車も軽トラックと、どこか生活に対する執着がない様子が垣間見えます。
学校の問題を解決するために違法な提案を平気で行なったりと、序盤においても蓮見の持つ異様な性質が香ってくるようなシーンは見どころです。
校内の問題を解決していく姿は正義にも見えるサイコパスでもある蓮見ですが、校内で発生するさまざまな問題を解決していく様子は、むしろ正義のようにも見えてしまう面白さもあります。
携帯電話を使った集団カンニングが行われていることを知った蓮見は、妨害電波を飛ばすことを提案し、違法であることから結果的に却下されてしまいますが、問題解決のための積極的な提案としてとられており、教師からセクハラを受けている生徒の悩みも、適切なアドバイスと立ち回りで解決してくれます。
日ごろの鬱憤を晴らすかのように学校へクレームを入れる、いわゆるモンスターペアレントに対しての問題解決法は放火というあまりに過激なものですが、学校における問題を前にしたとき、教師として有能な蓮見は正義にも見えてしまうという点も考えさせられるポイントです。
勧善懲悪とは言えないストーリー物語が進むにつれて蓮見が邪悪な存在であることは露見していくわけですが、圧倒的な力で迫ってくる蓮見になす術もなく殺されていく生徒たちという構図は、多くの作品がそうであるように最後には正義が勝つような勧善懲悪的なストーリーにも思えます。
しかし映画「悪の教典」はタイトルそのままに最後に正義が勝つような物語とは言えない結末を迎え、映画のラストに映し出される「tobecontinued」の文字は、惨劇がまだ終わっていないことを思わせます。
蓮見という人物を通してとことんまで悪を描いた映画「悪の教典」は、他の物語とは一線を画す存在感を放っています。
まとめ
伊藤英明の正義感のある男というイメージを上手く利用しながら、それを根底から覆すような演技は、海猿シリーズと同様、もう一つの彼の当たり役と言っても過言ではありません。
日常に潜む悪魔を見るようで背筋がぞくっとする映画ですが、映画史に一石を投じた異彩を放つ作品でもあります。
スピンオフドラマも製作されているので、そちらも一緒に観ると蓮見という人間や作品世界をより理解しやすくなるのでおすすめです。