【映画】いぬやしきのあらすじやネタバレ、そして実際に【映画】いぬやしきを見た感想をご紹介していきます。
【映画】いぬやしきを見る時間がないけど、どんな内容かどうか気になっている方!
【映画】いぬやしきを見たけど、どんな内容だったか忘れてしまった方!
【映画】いぬやしきの基本的な情報はこのサイトを読み進めれば把握することができますよ。
【映画】いぬやしきの概要と作品情報
(C)2018「いぬやしき」製作委員会 (C)奥浩哉/講談社
【公開日】
2018年4月20日
【監督】
佐藤信介
【主題歌】
Take Me Under
【出演者】
木梨憲武、佐藤健、本郷奏多、二階堂ふみ、三吉彩花、福崎那由他、濱田マリ
【視聴可能な動画配信サービス】
U-NEXT、dTV、TSUTAYA DISCAS
【映画】いぬやしきのあらすじ
主人公である犬屋敷壱郎は、気が弱く、家にも職場にも居場所がない定年間近のサラリーマンです。
家にいても、家族から疎まれており、会社でも窓際に追い詰められています。
末期がんが判明し、余命僅かですが、それでもなお、心の支えとなる人がおらず、悲しい日々を一人寂しく過ごしていました。
そんな絶望感に襲われていた日に、未確認生物との事故を起こしたことで、人生が一変します。
見た目は人間のままであるものの、身体の中身が全て機械となってしまったのです。
そして、その事故の被害者は、犬屋敷壱郎だけではなく、高校生である獅子神皓もであり、彼も機械の身体になっていました。
獅子神は、八つ当たりのように人殺しをしてしまったことをきっかけに、大量殺人者となってしまいます。
一方で、機械の身体を人助けとして使おうとした犬屋敷は、そんな獅子神の殺人を止めようと戦うことになります。
性悪説を司る獅子神と性善説を司る犬屋敷の戦いに注目したストーリーとなっています。
【映画】いぬやしきのネタバレと結末
結論としては、性善説を司る犬屋敷が勝つことになります。
とはいえ、身体のスペックは犬屋敷も獅子神も同一であり、むしろ機械を使いこなしていた獅子神の方が優勢で話は展開されていきます。
それなのになぜ、犬屋敷が勝つことになったのか。
それは、獅子神の幼馴染である安堂直行の存在です。
安堂は、殺人兵器と化してしまった幼馴染を救うためには、犬屋敷に頼り、獅子神を殺すしかないことを悟ります。
そのため、機械を使いこなせていなかった犬屋敷をサポートし、最後には獅子神の性格を利用することで罠にはめ、獅子神を倒すことになります。
また、殺人兵器となった獅子神の弱点は、安堂自身であることが分かっており、獅子神は安堂を殺すことは出来ないと理解したうえで様々な行動を起こし、人を救う手助けをしていきます。
また、もう1つの勝因としては、命を捨ててでも守りたいものが犬屋敷にはあったからでしょう。
1度は倒したと思っていた獅子神が実はまだ生きており、しかも犬屋敷の娘・麻理を殺そうとします。
そこで犬屋敷の力が最大限に開放されて、獅子神にトドメを差すことになりました。
一方で、獅子神にも守りたいものがありました。
それが、最初は自身の母親でした。
ただ、母親は息子である獅子神皓が殺人鬼であったと判明し、それを苦に自殺してしまいます。
そこから、死んだ母親の名誉を守るために、殺人をまた繰り返します。
しかし、その後に渡辺しおんという、獅子神に好意を持つ同級生に身を匿ってもらうことで、殺人はひと段落します。
しおんと共に過ごすことで、命の大切さを知り、人助けに力を使おうとした矢先、突撃部隊の流れ弾によって、しおんも死んでしまいます。
そこから、獅子神は守るべきものを失い、人類への宣戦布告をして大量殺戮を始めることになりました。
【映画】いぬやしきを実際に見た感想と評価
(C)2018「いぬやしき」製作委員会 (C)奥浩哉/講談社
この作品の魅力は沢山あるものの、その中でも要素を3つピックアップすると、ドキドキハラハラして目が離せないこと、心境が丁寧に描かれていること、終わったあとに色々な涙が溢れてくることです。
まず、1つ目のドキドキハラハラは、言わずもがな、獅子神が怒りに任せて人類に宣戦布告して以降のシーンです。
人知を超えた能力を操り、ネットワークに侵入して車も飛行機も全てコントロールの手中に収めてしまいます。
とても恐ろしいシーンではありますが、狂気の世界を描いた芸術作品のようなシーンで目が離せませんでした。
そして、その獅子神を止めるために犬屋敷と安堂が戦いを挑みます。
作戦は安堂が考え、それを犬屋敷が実行していきます。
ただ、獅子神もとても強いので、一筋縄では倒せません。
犬屋敷が勝ったと思って安心したのもつかの間、裏切るように獅子神が再度攻撃してきたりします。
そのため、映画の後半はハラハラして手に汗を握る展開がしばらく続きます。
これが、映画を見終わった時の満足感につながったと思います。
次に2つ目の心境の描写についてですが、犬屋敷側も獅子神側もしっかりと描かれています。
今まで居場所がどこにも無かった犬屋敷が、人知を超える力を手にして、全く接点の無かった人物に対しても救済していきます。
今まで、何も取り絵が無く、心苦しい思いをしてきた犬屋敷にとって、人を救える力を活用していくことが生きがいとなっています。
一方で、獅子神は不満をためており、それを全く接点のない他人に八つ当たりをするように殺人を犯してしまいます。
このことを契機に、自分の居場所をどんどん無くしていき、孤独の道に進みます。
同じ能力を手にした犬屋敷と獅子神は、その能力の使い方も心境の変化も環境も真逆に動いていきます。
この正反対の動きはどちらも人間らしく、考えさせられるものがありました。
最後に3つ目の魅力である、涙の理由の多さです。
主観にはなりますが、全ての戦いが終わり、犬屋敷と娘の溝が少し埋まった安心感や獅子神のどうしようもない怒りの行く末、家族への愛の深さ、獅子神と安堂の友情の深さにぐっと来るものがありました。
特に、安堂が幼馴染である獅子神を守るためには、もう殺すしかないと決断した時は、心が痛みました。
こうして、殺戮を繰り返した獅子神には、獅子神自身を守ろうとする人がいなくなってしまいます。
また、何も知らず呑気な父親を毛嫌いしていた娘が、父親の力を手にしてからの活躍を知り、誇りに思うシーンにも涙が出ました。
原作の内容をぐっと縮めてはいるものの、原作でも味わった涙を実写でも再現されています。
全体的に、性善か性悪かというテーマではありますが、それだけではなく、友情や命の重さ、因果応報、家族の絆等が詰め込まれているため、考えさせられる作品でした。
まとめ
原作を知っている方でも、知らない方でも十二分に楽しめる作品です。
ただのSF映画、漫画を実写化した映画と考えず、1つの作品として十分見ごたえがあります。
また、コミカルなイメージがある木梨さんが、終始シリアスな役を演じていますが、全く違和感がなく驚きました。
新たな一面を見れます。また、佐藤健も冷酷な獅子神を見事に演じきっています。
表情を殺して殺人兵器となるシーンはとても芸術的でした。
みどころたっぷりで、満足度もかなり高い作品なので、是非見てみて下さい!