【映画】ヘルタースケルターのあらすじやネタバレ、そして実際に【映画】ヘルタースケルターを見た感想をご紹介していきます。
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【映画】ヘルタースケルターの概要と作品情報
(C)2012映画「ヘルタースケルター」製作委員会
【公開日】
2012年7月14日
【監督】
蜷川実花
【主題歌】
浜崎あゆみ|evolution
【出演者】
沢尻エリカ、大森南朋、寺島しのぶ、綾野剛、水原希子、新井浩文
【視聴可能な動画配信サービス】
U-NEXT、Hulu、dTV、Netflix、FODプレミアム、Amazonプライム・ビデオ、TSUTAYA DISCAS
【映画】ヘルタースケルターのあらすじ
今をときめく大人気モデル、りりこ。
彼女には「全身整形」という重大な秘密があった。
整形で作り出した美しい美貌と、持って生まれたカリスマ的なオーラでスターの階段を駆け上がるが、天性の美貌を持つ新人モデルの出現と大富豪の彼氏の裏切り、整形の度重なるストレスにより徐々に精神を蝕まれてゆく。
そんな時に美容クリニックの違法行為が摘発されたことにより、りりこの整形の事実が世に露見してしまい、りりこは遂に限界を迎えてしまう。
りりこは整形についての記者会見の場でナイフを用い自身の左目を潰して姿を消す。
数年後、りりこ無き後にトップモデルとして活躍する新人モデルが怪しげなバーの地下で見たものとは…
【映画】ヘルタースケルターのネタバレと結末
冒頭、蜷川監督特有のビビットな色使いの中、女子高生がネイルやマツエク、雑誌について話している映像がフラッシュ的に流れる。
その対比を描くように主人公りりこが全身を包帯で巻かれている状態からゆっくりと包帯をほどくシーンと、モデルとして活躍するシーンが映し出されていく。
雑誌の表紙を総ナメにし、ハリウッドのオファーを受け、楽屋に大きなバラの花束を持って現れる御曹司の彼氏もいる。
そんなりりこの完璧に作られた美しい顔と体だが、次第に顔や体に整形の後遺症でアザが出てきてしまう。
「あの子はさ、元のままなのは目ん玉と耳と爪とアソコくらいのもんでさ。あとは全部作り物なんだ」
そんなりりこの劣化を止めるため、事務所の社長である「ママ」は次第にりりこに強い薬を与えるようになっていく。
ストレスと薬物で壊れてゆくりりこ。
マネージャーの羽田はそんな危ういりりこを支え慰めようとするも、次第にりりこの要求はエスカレートしていく。
ある日突然、才能に溢れた生まれながらに美しい新人モデルこずえが現れる。
こずえはすぐに才能を開花させ、雑誌の表紙も全てこずえ一色に変わってゆく。
当のこずえは売れることにも有名になることにも興味がなく、りりことは対照的。
ちょうどその頃から、りりこは薬物の影響で意識が混濁し始める。
時を同じくし、御曹司の彼氏が政略結婚を受け入れて他の女性と婚約してしまったため、羽田とその彼氏を使って婚約者女性の顔に塩酸をかけに行かせたりりこ。
遂に仕事中にまで幻覚に苛まれ、徐々に仕事がなくなっていき、りりこの精神は限界に近付いていた。
そんなある日、りりこが通う美容クリニックの不正が暴かれ、りりこが全身整形である事実が世間に露見してしまう。
遂には記者会見を開かなくてはならなくなってしまった。
記者会見当日、大勢の記者の前でナイフを取り出し自らの左目を貫き、血の涙を流したのを最後に、りりこは姿を消してしまう。
数年後、怪しげなバーで羽田を見かけるこずえ。
誘われるように羽田の後に付いて階段を降りると、その部屋には眼帯をしながらも足を組み、派手な椅子に腰掛けて微笑むりりこがいた。
【映画】ヘルタースケルターを実際に見た感想と評価
(C)2012映画「ヘルタースケルター」製作委員会
全編に渡って、「蜷川実花ワールド」全開の映画でした。
色使いとセットのインテリアが本当に独特で、りりこが薬物に犯され意識が朦朧としていく様子や、夢か現実か区別がつかなくなっていってしまう様子を非常に上手く表現されていたと思います。
俳優のキャスティングもかなりの個性派揃い。
特に桃井かおりさんの気怠くサバサバとした「ママ」
窪塚洋介さんのいい意味での適当な「彼氏」
寺島しのぶさんの徐々にマゾとしての才覚させていく「羽田」
彼ら3人はとても魅力的に描かれており、映画をより一層味わい深いものにしています。
映画の中で特に印象的だったのは、りりこが妹に会いに行き、花畑の中で会話をするシーン。
「お姉ちゃんは強いから美しくなった」という妹に対し、「美しいから強くなれたんだよ」と返すセリフに、りりこの今までの全てが凝縮されているようで、とても切ない気持ちになりました。
他にも終盤、活躍していくこずえと対照的に仕事がなくなっていき、薬漬けになりアザだらけでもう芸能界に戻ることもできない状態になっていく焦燥感募るシーンでは、ついついりりこに感情移入し、息をするのを忘れてしまいそうなくらい入り込んでしまいます。
沢尻エリカさんの迫真の演技の賜物ですね。
最後、芸能界を引退したにりりことこずえが対面するシーンで、ふっと微笑むりりこ。
色々な解釈があると思いますが、これはこずえには入り込めない、りりこだけの場所を見つけた、この場所ではりりこがこずえに絶対に勝っているという余裕からくる笑みなのではないかと感じました。
こずえの存在や、整形の後遺症、色々なものに追われて苦しくなっていた芸能界に比べ、地下のクラブでは後遺症も眼帯の左目も含め「りりこ」であることが評価されて、やっと自身の生きる道を見つけられた彼女の満足からくる笑みだったのではないかと思います。
まとめ
蜷川実花さんの映画は毎回本当に女性を美しく描きますね!
今回のヘルタースケルターも大変魅力的な作品に仕上がっていると思います。
原作をお好きな方はもちろん、原作を知らなくても、充分にその世界観に浸り、楽しめる内容になっているので、ぜひ一度観てみてくださいね。
ただし、整形シーン等、多少グロいと思われるシーンがあるので苦手な方は気をつけてください!
こちらを読んで、少しでもヘルタースケルターに興味を持ってくださった方がいらっしゃったら、大変嬉しく思います。