麒麟の翼 劇場版・新参者のあらすじやネタバレ、そして実際に麒麟の翼 劇場版・新参者を見た感想をご紹介していきます。
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麒麟の翼 劇場版・新参者の概要と作品情報
(C)2012映画「麒麟の翼」製作委員会
【公開日】
2012年1月
【監督】
土井裕泰
【主題歌】
JUJU「sign」
【出演者】
阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、松坂桃李、田中麗奈、中井貴一、菅田将暉、山﨑賢人、柄本時生、竹富聖花、黒木メイサ、山﨑努
【視聴可能な動画配信サービス】
U-NEXT、TSUTAYA DISCAS
麒麟の翼 劇場版・新参者のあらすじ
日本橋にある麒麟像の前で、会社員・青柳武明が刺されるという事件が発生します。
その青柳はその場で刺されたのではなく、刺されたまま歩いて日本橋までやってきた様子。
彼はその場で力尽き、事件を解決するために主人公の日本橋署刑事・加賀恭一郎は捜査を開始します。
また同じ頃、警察官に追われていた若者・八島冬樹が歩道に飛び出してトラックに轢かれるという事件が発生します。轢かれた八島は一命をとりとめるものの意識が戻らず、彼が事件当時、青柳のカバンを所持していたことが判明します。
青柳と八島は金属加工会社の本部長と元派遣社員という関係性で、八島は会社から一方的に契約を切られた過去があり、警察は状況証拠から八島を容疑者と目して捜査を開始します。
しかしなぜ青柳が日本橋にいたのか、また八島を無実と信じる女性の存在もあり、加賀は別の可能性を探りはじめます。
麒麟の翼 劇場版・新参者のネタバレと結末
加賀の捜査で八島が容疑者であるという可能性は薄まり、刑事課長から「お前はどこの線を追っている」と尋ねられた加賀は、殺された青柳の息子、青柳悠人の名前を出します。
悠人は決して人に言えない重大な秘密を持っていました。
彼は水泳部だった中学生のころ、同級生の水泳部員らとともに大会でミスをした後輩への腹いせとして、夜の学校に忍び込んで特訓を行なっていました。
後輩部員をわざと水の中に沈めてしごいていた悠人たちでしたが、顧問である糸川に見つかり、あわててプールから上がって逃げようとします。
しかし後輩部員である吉永友之は水の中から浮かんでこず、異変を感じた悠人たちは救出しますが意識が戻らないまま事件になってしまいます。
糸川は今回の事件を吉永の単独による事故であることにして、悠人たちには警察が来ても何も話さないようにと告げます。
吉永が意識を取り戻せばすぐにばれてしまう嘘でしたが、彼は一命をとりとめたものの、意識が回復することはありませんでした。
高校生になってから現在の吉永の姿と吉永の母親が開設しているブログの存在を知った悠人は、せめてもの罪滅ぼしにと水天宮へのお参りをはじめます。
ある日、父親である青柳は息子のパソコンからそのブログの存在を知り、悠人が吉永の事故にかかわっているのではと気づきはじめます。
そしてかつての同級生らに連絡をして事件の真相を知ろうとしていた青柳は、結果として悠人の同級生である杉野達也を追い詰めることとなり、日本橋近くの地下道で刺されてしまうのでした。
青柳は息子・悠人のことを案じ、息子に変わって水天宮参りをしていました。
麒麟の像に生えている翼は勇気の翼であることを知り、息子と上手く関われない自分、また息子にも勇気を出して欲しいと願いながら麒麟の翼の前まで歩き、力尽きたのでした。その手にはお参りの際に折った折り鶴が握られていました。
麒麟の翼 劇場版・新参者を実際に見た感想と評価
(C)2012映画「麒麟の翼」製作委員会
・2時間の作品とは思えない物語の深さ本作は約2時間の作品ですが、非常に多くの人物が登場し、それぞれのエピソードもふんだんに盛り込まれています。
またドラマシリーズの映画化ということでキャストも豪華で、脇役から重要なカギを握る人物まで、実力派の俳優が数多く出演しているというのも見どころのひとつです。
目まぐるしく移り変わる展開で無駄なシーンがほとんどなく、伏線やミスリードなどサスペンスを楽しむ要素が詰まっていて、最初から最後まで時間を気にすることなく視聴することができる作品に仕上がっています。
・ひとつの事件から始まる負の連鎖劇中で加賀がポロっとこぼす「殺人事件はガン細胞のようなもので、ひとたび侵されたら苦しみは周囲にまで広がる」という言葉は、物語全体をもあらわしているような言葉で、過去に起こしたひとつの事件がきっかけとなり、大きな事件へと発展していきます。
事件をきっかけに少しずつ何かが変わっていき、それはのちに起きる別の事柄にまで影響を与えてしまう。
このような負の連鎖を捜査によって断ち切る加賀と松宮コンビの活躍が描かれています。
・タイトルである「麒麟の翼」に隠された意味本作の事件現場となる日本橋にある麒麟像の翼、ここは日本の道路の始まりの場所でもあり、さまざまな人にとって重要な意味を持つ場所でもあります。
本編で語られるように麒麟の翼には勇気の翼という意味もありますが、その場所自体が思い出の場所であったために、八島は疑われてしまうことになります。
理不尽な理由から派遣切りに遭い、それでもなお前を向いて歩いていこうとしていた八島の身に起こってしまった今回の出来事。
犯行を疑われていた八島の行動や、隠された想いも本作のストーリーを盛り立てる重要な要素のひとつです。
まとめ
クオリティの高いミステリー作品としていろんな人に見てもらいたい作品で、阿部寬さん演じる加賀の淡々と真相に迫っていく様子は、物語にとてもマッチしています。
捜査の相棒を務める松宮とのやりとりはときにコミカルで、堅苦しいだけの作品ではないところも見やすいポイントです。
実際にある日本橋の麒麟像を使うことでフィクションに現実感を醸し出しているところも絶妙で、日本橋に行った際には麒麟の翼を眺めたくなる作品です。